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雨の日だけエンジンの調子が悪い
スーパーカブが晴れの日は問題なく、
雨の日、それも降雨量が多いほど調子が悪くなる、
今回ココにたどり着いた方はそういった症状のカブのオーナーさんだと思います。
これはインジェクション車ではあまりないと思いますが、
私のスーパーカブ90のようにキャブ車だと起こりうる症状です。
もちろんスーパーカブ50やリトルカブ
キャブ車のタイカブなども同様です。
どういった症状か?
以前から雨降りの日、信号待ちなどでエンジンの回転数が落ちてしまうことがありました。
エンジンストップすることはないのですが、エンスト寸前のような感じにあり
なんだか少し気になっていたので調べてみると、
雨の日は湿度が増えるので、酸素濃度が薄くなる、なので燃調は通常より濃くなっている。
それが原因かな?と、エアスクリューを緩めて空気量を増やし少し燃調を薄めの方向へ、
私のカブは規制後モデルなので、エアスクリューはD型の特殊なねじになっています。
たまたまこのような先を削ったラジオペンチを作成してありましたので、これで回しました。
雨の日しか症状が出ないので、しばらく乗っていましたが、
その後の雨のひどい日の朝、停止からのスタート時、
エンジンがボコボコなってギクシャクします。
えぇ~調整失敗したのかな・・・とりあえずどうしよう、
と、チョークを半分程引いてみると改善しました。
燃調が濃いと思って薄くしたのが間違っていたと言う事になります。
ですが暖かくなった→空気が膨張しているので体積あたりの酸素が減るので濃くなる、
雨の日は空気中の水分が増えるので酸素濃度が下がるので濃くなる、
チョークをひくと改善した→実は薄かった・・・?
ん~~?で、ネットでいろいろ調べてみると、
キャブレターのガソリンの負圧抜きのホース
エアベントホースに水滴が付着すると、
うまく圧が逃げずにガソリンタンク内の負圧が高くなって、
ガソリンが落ちてきにくくなって薄い症状が出る、と発見しました。
なので少し対策してみます。
雨の日のエンジン不調、対策はこうする!
何パターンか原因が考えられますが、
キャブから浸水
プラグやプラグコードからのリーク(漏電)
などありますが、
とりあえず費用ゼロでできる対策をご紹介します、
これで不調が収まらないのを確認してから、他のことを対策しても遅くはないと思います。
ガソリンコックの奥側、
キャブの下側から出ているホースがありますが、
これはキャブからガソリンを抜くときに使用するドレーンホースですので、
これは違います、間違えないようにしてください。
今回対策しなければならない、エアベントチューブはこのホース、
キャブの上から右斜下に向かっているホースです。
このエアベントホースはキャブレターの中の気圧と大気圧を同じにするために、
負圧を逃がすためについているものです、
どこにつながっているというものでもなく、
キャブレターの中に空気を送るのが仕事です。
そのホースが詰まったり折れ曲がったりして、
空気がうまく通らないようになると、
キャブレターの中の負圧が高まり、
エンジン方向にガソリンが落ちて行きにくくなる、
といった症状が出ます。
なので今回の原因はここにあるのではと調べてみました。
レッグシールドを外し、エアベントホースを調べてみると、
本来なら他のホースとともにフレームの穴に入っているはずですが、
何故かエンジンの上とフレームの隙間に適当に突っ込まれています。
そして其のホースの先辺り、エンジンの上になにかシミのようなものが・・・
引っこ抜いてみると水が出てきました、
少しガソリンの色がついていてガソリン臭もするのですが、
薄いような・・・ガソリンの気化したものと雨の水分が混ざったものかな?
ともかく水が出てきたということは、
水が詰まっていて空気の通りを阻害していた、ということになり、
今回の憶測は正解かと思います。
ホースの中の水分をエアダスターで吹き飛ばして掃除して再装着。
これできちんと負圧が抜けるはずです。
インマニ後方のこの場所、
ここにエアベントチューブを固定するための金具がありましたが使われていませんでした。
ここの金具にエアベントチューブを差し込んで取り回して・・・
写真左のキャブレター側から右のフレーム付け根側に送っていきます。
他のホースとともにフレームの穴に突っ込んでおくのが正しい取り回しのようです。
これで垂れ下がった所がなくなったので、
雨水の侵入も起きにくくなり、
雨の日の不調もなくなるはず・・・・!
エアベントホースの対策その後、雨天走行における結果は?
対策後雨の中を走行する機会がありましたので結果がわかりました。
それも台風の豪雨の中を走りましたので間違いないと思います。
朝は小雨だったのですが、帰りは台風らしい豪雨の中を走りましたので十分検証できました。
結果から言うと成功だったようです。
全く不調は起きませんでした。
やはりホースの取り回しだったようです。
多少アイドリング回転数が下がりますが、
これはかなりの雨だったのとキャブなので空燃比が変わるので仕方がないのでしょう。
息継ぎのような症状は全くなくなりました!
というわけで解決して良かったです。
皆さんのカブも雨天のみ調子が悪くなる、
プラグやプラグコードを交換して見る前に、
エアベントホースの様子を見るだけなら費用もかかりませんので、
まずこちらの方法を試してみてはいかがでしょうか?