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芝生や花壇に潜むトゲのある痛い植物
新緑の気持良い季節になると、植えてもいないのにワサワサと勝手に生えてくる雑草たち、
放置するわけにもいかないので草抜きに勤しんでいると、
「痛っ!」となにか刺さった経験はないでしょうか?
その正体は、通称トゲトゲ草とも呼ばれる外来種、
「メリケントキンソウ」が犯人なんです。
最近では公園の芝生や花壇などでも生息が確認され、子供の手やペットの足に刺さるなどの事例も多数報告されているようです。
1930年に和歌山県で見つかったのが最初と言われていますので、
嬉しくないですが和歌山ネタということにもなるのでしょうか・・・?
いつの間にか庭で大繁殖していたメリケントキンソウ
以前から草抜きをするときなどにトゲが痛い草があるなーとは思っていましたが、特に気にすることもなく触らなくていいように道具を使って草抜きをしたりしていましたが、たまたま調べてみると犬の足にも刺さると書いてありましたので、犬を二匹買っている事もあり改めて家の庭に生えている雑草と写真を見比べてみると、思ったより・・・と言うか大繁殖していました(汗)
2年ほど前から雑草の背丈を芝並みに低く抑えて見栄えを良くしようと手動の芝刈り機を導入したのですが、これが悪かったようでメリケントキンソウの結実した種を、芝刈り機が草を刈り取るときに広範囲に飛び散らせてしまっていたようです。
これがメリケントキンソウです、
見た目には明るい緑で背丈は低く横に広がる感じで、葉っぱもセダムとかパセリみたいな感じで、痛い棘のある種を作らないのならこのまま生やしていても全然かまわない見た目なのですが・・・
踏圧耐性も高いようでグランドカバーに最適な見た目なんですけどね・・・
とにかくあちらこちらにこういう群生が発生してしまっていて、手作業ではちょっと・・・という状況です。
もう種をつけている個体もありました、
今はまだ緑色でトゲも痛くないですが、茶色になる頃には普通に刺さるくらい鋭くなります。
これが固くなった種です、
固くなるとちょっと触ると写真のようにバラバラになります、
一円玉と比べてもらうとサイズの小ささがわかると思います、小さすぎて写真をうまく撮れませんでした・・・。
そしてこのトゲが刺さって痛い原因です、かなり鋭くペットの足や靴の裏や車のタイヤにでも刺さってしまうほど鋭いです。
そうやって遠くへ運んでもらおうという植物の知恵なんですね。
除草剤を使うにも愛犬もウロウロするお庭、除草剤は使いたくない、ということでなにかいい方法はないものかと調べていると、尿素が効果があるということで試してみることにしました。
除草用に尿素を購入しました
尿素です、
通常の濃度で使用する分には肥料として使用される尿素ですが、
高濃度(25%)で散布するとメリケントキンソウに効果があるそうです。
まあ要するに植物を肥料やけの症状にして枯らしてしまおうということです。
生き物に対する有害度も低いそうです、たしかにスキンケアのクリームに尿素って入っています。
25%の濃度の尿素液を作ろうとすると、
水1.5リットルに尿素500gを混ぜると濃度25%の尿素液ができます。
尿素は冷却パックの材料でもありますので、混ざるときに冷たくなって面白いですよ!
これを噴霧器や霧吹きでメリケントキンソウに噴霧してください、
メリケントキンソウに尿素液を噴霧して経過観察
庭にはびこるメリケントキンソウに高濃度尿素液を噴霧してみました、
噴霧器を使用して、前日の19:00頃に噴霧し、翌日07:00頃の約12時間後の様子です。
すでに変色が始まっていますね!効果テキメンのようです!
噴霧前の色と比べると全く違いますね・・・
一晩でこれほど効果が出るとは思っていなかったので驚きました。
他の雑草たちにはまだ影響はないようなふうに見えます。
しばらくこのまま経過観察してみたいと思います。
そして、高濃度尿素を散布してから3日経った様子がこちらになります。
見事に枯れました!真っ黒でシナシナになっています。
こちらはもう茶色になって完全に枯れている個体です、
隣に生えていた雑草も先端から枯れてきているようです。
こちらはダイカンドラです、
ダイカンドラにもテストでかけてみておいたのですが、3日経過すると枯れてきていましたので、メリケントキンソウ以外の植物も直接かけると枯れてしまうようですので気をつけてください。
あと、もう一つの注意点としまして、尿素は通常は肥料として散布するものですので、
散布後に生えてくる雑草の勢いが増す可能性があります、その点を考慮して噴霧してみてください。
尿素を噴霧し忘れたのか、一部まだ元気なメリケントキンソウのエリアがありましたので、こちらには熱湯をかけてみたいと思います。
熱湯も薬剤が残らないので、効果があれば安全なのですが。
こちらが熱湯をかけたあと12時間後の姿です。
かけた瞬間からシナシナしていたので効果があるのはわかっていましたが、茹でるのと同じようなものですので一晩で枯れてしまいました。
なので熱湯も効果があるようですが調べてみると根っこが生き残っていて復活する場合もあるようです。
メリケントキンソウの種ができる前の4月末くらいまでに対策しましょう。
種ができてしまうとこぼれた種から増えるだけでなく、メリケントキンソウの種はトゲが危ないですので、結実する前の4月中くらいを目安に駆除するように頑張りましょう!