スーパーカブ90カムチェーン交換、異音対策。

こちらの投稿は

を、先にご覧いただけると一層わかりやすいと思います。

よろしければ御覧ください。

熱を持つと異音を発するカブのエンジン

先日のメンテナンスで、
ピストン周りを交換しましたが、異音の収まらない私のカブ。

相変わらずエンジンが熱々になってくると、

トトトトトトトトトというアイドリング音に混ざって、

コッ・・・ココッ・・・・コッ・・コココッ

と異音がします。
元気よく走っていますし、特に問題ないような気もしないことはないのですが、
異音が出ているということは、何かしら不具合が発生しているサインですので、
やはり長く乗るためには修理してしまったほうが良いと考え、原因を徹底的に突き詰めることにしました。

youtube で似た音を発する車両を発見

youtubeでエイプのカムチェーン不良の動画で、

よく似た異音を発する動画を見ましたので、
今度はカムチェーンを交換します。

今度こそ直って欲しい・・・!
必要な特殊工具が数点あるので先延ばしにしていましたが、
乗っていると気になってしかたがないので思い切って交換します。

必要な工具も揃えました!

再度分解していきます

またまたレッグシールドを外していきます。

最近こんなことばかりしているなぁ。

前回外してしまおうか迷っていたベトナムキャリア、

やはりメンテナンスのたびに外すのは面倒ですね・・・

今回から暫くの間外しておこうと思います。

まずはカムスプロケットのマル印を水平に合わせておきます。

この写真に見えているチェーン、

コレがカムチェーンです、

今回はコレを交換したいと思います。

エンジンの左側、ジェネレータ側のカバーを外し、

プーリーホルダーでフライホイールが外す時に回転してしまわないように固定して、

フライホイールプーラーでフライホイールをエンジンより外します。

プーラーのボルトを締め込んでいくと、フライホイールがエンジンから押し出されて外れる、

という工具です。

この2つの工具は新規購入しました。

プーラーはセル付きと無しでサイズが違うそうです。

フライホイールを外すとジェネレーターが出てきます。
いわゆる発電機です。

エンジンがかかるとフライホイールが回転して電気を発電します。

このネジは硬いのでショックドライバーそ使用することを推奨します

ジェネレータを外すとこうなります。

ここのプラスネジを外してしまわないといけないのですが、

とにかくこのネジが硬い!

ほとんどの方のブログで硬かったと書かれているので、

ここはそういうふうになっているのでしょう。

普通のドライバーなどでは舐めてしまう危険性が大です。

なのでコレも用意したほうが良いです。

ショックドライバー、またはインパクトドライバーと呼ばれるものです。

先端をネジにあてがい、底部分をハンマーで叩くと回転方向へ回してくれます、

叩き込む力が加わり押し込むので、舐めてしまうこと無くネジを緩めやすいです。

こういうふうにして、ショックドライバーの尻を金槌でたたきます!

叩いて叩いて叩きまくってようやく外れました^^;

噂には聞いていましたがここまで硬いとは・・・

本当に外れるのか少し不安になりました。

ここでようやくカムチェーンとご対面!

ん・・・?ちゃんとテンションかかっているなぁ・・・

もしかして不具合箇所はカムチェーンじゃないのかな・・・?と少し不安に・・・

以前の投稿で先端のゴムを交換してたカムチェーンテンショナーのプッシュロッドが、

カムチェーンテンショナーのアームを押し上げ、カムチェーンテンショナーローラーでカムチェーンの張りを維持します。

考えていても仕方がないので、古いカムチェーンを外して新品と比べてみました、

劣化していたカムチェーンとご対面

すると、極僅かですが古いほうが伸びていました、約半コマ分でしょうか。
ほんの僅かな差、長さにして5ミリあるかないかですが、
コレが異音の原因だとすると、納得がいく感じです。

動きも新品の方はなめらかなのに対して、古い方はダルダルになっていました。
チェーンを振ってみるとその差はよくわかりました。

分解したついでにココも交換しておいたほうが良い箇所

カムチェーンテンショナーローラーも消耗しているだろうと予想していたので、

一緒に注文してありました、こちらも消耗していたので一緒に交換。
ゴムで出来ているのでよく減るんですよね。

なぜゴム製にするのかはよくわかりませんが、
摩耗するゴムをわざわざ使用するのにはなにか理由があるのでしょうね。

あとは元通りに組み上げて、

きちんとクランクとカムスプロケットの位置を合わせて(重要)

そーっとキックを踏んで異音がないのを確かめてから、エンジンを始動します。

今回も一発始動してくれました、フライホイールが元気に回ります。
外装も取り付けて直っていてくれ~!と祈りながら試走に行ってみました。

異音が治りました!

結論から言います。
バッチリです!
どうやらカムチェーンがすべての異音の元凶だったようです・・・
走りだした瞬間からエンジンがものすごく静かになったのがわかりました。
個人的な感じで、エンジン音に
カチャカチャ、と、チャリチャリ、クリクリが混ざったような音を少し感じていましたが、
それが全くしなくなり、今までと違う気持ちいいエンジン音に変わりました。
アイドリングも力強くなり、低速トルクも増えて、
最高速も+5km!
そしてエンジンが熱々になってもあの「・・・ココッ・・コッ・・コココッ」
という嫌な音もしなくなりました。
パワーアップしたわけではなく、本来の性能に近づいただけですが、
それでも嬉しいものですね・・・
どうやらテンショナーでカムチェーンがパンと張られていても、
チェーン自体が伸びていたので、微妙にタイミングがずれていたようです。
たったアレだけの伸びだったのですが・・・繊細ですね。
前オーナーがオイル交換せずに・・・
と言うか、今までの状況を考えると、オイルを食ってしまいオイル量が極端に少なくなり、
油圧式のテンショナーがカムチェーンにテンションを掛けることができなくなり、
プッシュロッドの先端ゴムが異常摩耗し、
カムチェーンも暴れてカチャカチャ異音が発生する。
という図式だったようです。

やっぱりエンジンオイル交換は重要!

みなさん、丈夫でサラダオイルでも走るとか言われているスーパーカブですが、

本調子じゃなくなってもとりあえず走る!って言うことですので、

私のカブのように不調にしたくないならオイル管理はしっかりやってあげてくださいね^^
いやー異音の原因がクランクベアリングじゃなくてよかった・・・^^;
しかし・・・

嫌なものも発見してしまいました。

このスプロケットはオイルポンプを駆動させるためのものですが、

カムチェーンが暴れたことで少し偏摩耗しています。

まだ山は十分にあるので当分は大丈夫そうですが、

いずれ交換ですね。

ここはクランクケースをわらないと交換できないそうです。

以前のブログ、「虎風荘の犬小屋」にて、

オイルポンプ側からシャフトを回してスプロケットを緩めてやると、隙間から外せるという情報をいただきました!

腰下分解せずに済むなら整備難易度は一気に下がります、安心しました・・・・。

とりあえずこのまま乗りますけど^^;




いやーメンテナンスが成功して諸症状がバッチリ直ると物凄く達成感があって気持ちいいものです^^

でもまだクラッチがおかしいのですが、

それはまた次回・・・